日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

デフォルトはマンデリン

旭川市永山にある沙羅茶館永山工房のマンデリンには二種類あって、今日届いたのは「マンデリン(手摘み完熟)」100g税込525円の方。もう一方は「ゴールデン・マンデリン(フレンチ)」で、こちらは100gで税込570円。大概このどちらかのマンデリンを頼む事にしている。封を切ると(今回送られてきた豆を入れたビニール袋が、透明なものに変わった。以前は店名の入ったやわらかい袋だったのだが)チョコレートのような甘い匂いがして、いつものことながら心が踊った。
価格表の特色欄にはこう書かれている。
“北スマトラのリントン地区で完熟豆だけを手摘みされた最高のマンデリンコーヒー。やわらかな苦味と甘さが特徴”
正直、未だに僕は、こんな風にコーヒー豆個々の味を言葉で表現することが適わない。さすがに美味い豆とそうでない豆であれば、その違いは説明しやすいけれど、ただ単純に自分の好きなコーヒー豆の味を、それが自分なりにであっても、上手く言い表すことがまだできないでいる。それはまだ、自分が豆の味を深くは理解していないということだろう。いずれは自分なりのメモを書かなくては、と思っているのだけど…
以前某友人のmaster氏がマンデリンを評して“コストパフォーマンスに優れている”と言ったのは的を得ていて(蛇足だがこのmasterという男は、物事をひとことで言い表すのが上手い)、深煎り豆が好きな方にとってマンデリンは、いつもかかさず冷凍室に保管しておきたいベストチョイスのコーヒー豆だ。コーヒーは苦ければ苦いほど、培煎度が深ければ深いほど、その豆の持つ“甘さ”がコーヒーの味全体を左右するポイントになると思うのだけど、このマンデリンという豆の持つ、一口含んだあとに残される“甘さ”が僕は好きだ。もしかいたら、開封した時の匂いに引きずられているのかも知れないけれど。
この他に今日届いた豆は「セラード・レイクサイド」「カルモ・シモサカ」「ピーベリー」の三種類で、どれも沙羅茶館の品揃えの中では深煎り豆に含まれる。以前は「ドーニャブランカ」別名“白い貴婦人”と名付けられたニカラグア産の豆が一番のお気に入りだったのだけど、売れなかったのか品切れ中なのか今は販売していない。今うちの冷蔵庫の冷凍室には、もしかすると最期の“白い貴婦人”が100gほど、永い眠りについている。冷静に保管期間を考えれば、そろそろ飲みほさなくてはならないのだけれど、まだ封を切れずにいる……