日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

黒田恭一氏死去

 何となく訃報ばかり耳にしている気もするが、もちろん気のせいである。そもそも世界では毎日誰かの大切な人が亡くなっている故。

 新聞やテレビなど多彩なメディアで、クラシック音楽のすそ野を広げてきた音楽評論家の黒田恭一(くろだ・きょういち)さんが、5月29日、多臓器不全のため都内の病院で死去した。71歳だった。葬儀は6日午前11時から東京都新宿区須賀町14の1の四谷たちばな会館で。喪主は妻志肇子(しげこ)さん。連絡先は渋谷区道玄坂2の24の1の東急文化村


 早稲田大在学中に音楽評論の道に入る。「20世紀の名演奏」(NHK・FM)などテレビやラジオで、カラヤンをはじめ巨匠たちの演奏の魅力をわかりやすく紹介した。すぎやまこういち作曲「交響組曲ドラゴンクエスト」のCD解説も担当した。


 99年から東京・渋谷のオーチャードホールでプロデューサーを務め、ジャズやポップスを組み合わせた親しみやすいクラシックの公演を企画した。90年から95年まで朝日新聞のCD評者も担当。著書に「オペラへの招待」「はじめてのクラシック」など。


(asahi.comの記事より)

 黒田恭一氏が亡くなられたのを知ったのは「猫を償うに猫をもってせよ」(よいタイトルである)の記事からである。この人の本は持っていないけれど、鼎談のひとりとして参加している現代名盤鑑定団 (Ontomo mook―クラシック)は持っている。CDのライナーノーツでいくつか持っていたような気がするが、今は思い出せない。クラシック評論が主の方だったはずだけど、それ以外の音楽にもよく文章を書いてらっしゃった方である。
 いずれ、いやいつかはわからないけれど、読もうと思っていた音楽評論家のひとりだった。小谷野敦は言う「しかしなんでこう、悪人じゃないような人ばかり死ぬのだろう」。