日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

北海道立近代美術館特別展「日本美術の光華展」を見てきた

コンサートの翌日は美術館。北海道立近代美術館の「日本美術の光華展〜 国宝・古今和歌集序から横山大観・夜桜まで」も見てきました。わりに洋画を見る機会が多かったのだけど、今回は日本画ということで、ほとんど知識のない故解説用の機械を借り、1時間ちょっと見てきました。
個人的に気に入ったのをざっと羅列すると、

  • 狩野常信「猿猴捉月図」
    • 水面に映った月に手を伸ばす猿が可愛い!
  • 原 在中「百鬼夜行図」
    • カラフルでポップ!どうしてそういうものを想像出来るの?と言いたくなるような形がわらわらとあふれてる。
  • 宗達派「扇面流図」
    • 鮮やかだ!今回はじめて気づいたのだけど、屏風画というのは、対になっている二枚の屏風を見ない事には味わえない仕組みになってるんですね。一枚目には波間に扇が並んでいて、二枚目はその扇が波に遊ばれてあるものは千切れ、あるものは飛ばされ…と動きが出てきている。これがまた、なかなか良い。
  • 住吉如慶「秋草図」
    • これも二枚の屏風が並べられていて、一枚は花開いた秋草が、二枚目にはその秋草が風に吹かれ飛ばされている様を描いている。時間の経過をそういう形で表わしているんだね。
  • 鏑木清方「七夕」
    • これは萌えました。日本髪を解いて髪を洗う女の目の色っぽい事よ。
  • 前田青邨「洞窟の頼朝」
    • この描線を見てはたと気づいたのが、日本画ってやっぱりマンガの国の美術だってことですね。西洋画のリアリズムが、誰の目にも映る映像をキャンバスに再現しようという情熱によるものだとしたら、日本画はやっぱりその作者の目、っていうか「こう見たい、こう見える」絵なんだね。特に近代前の日本画なんてもろです。見立ての国ですね。

慣れ親しんでいるのは洋画の方だったりするのだけど、こう振り返ってみると、今回見た日本画の方が、わりに好きな作品が結構多かった気がする。いや、思いがけず良かったです。