日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

“最近の音”なら何となくわかる

oneself-LIKENESS

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CDが普及してこの方、よく“新譜旧譜の区別がなくなった”と云われる。レコードに比べてSN比が良くなった、ジッター音がなくなった、そのため新旧の音の違いがそう大きな差が出なくなった…などなど、色々理由はあるだろうけど、とはいえ音楽には、というか音には、やはり「流行りすたり」というものがあって、楽曲の良し悪しは別にしてそれが「最近の音なのかどうか」は、一聴すればわかるものです。
旭川タワレコでリコメンドしていたこのアルバムを最初に試聴した時は購入を見送ったのだけど、やはり人の子時代の子、どうしてもその楽曲から受ける「最近の音」を聴きたくなって買ったのが、この"quasimode"のファーストアルバム。とりあえずただいまヘヴィー・ローテーションでございます。
どの程度に「最近の音」なのか、とりあえず手元の資料を丸写しすると「PovoやBossa Eletricaを擁する北欧スウェーデンの最重要レーベル"Raw Fusion"から先行12インチがリリースされるという快挙を成し遂げ、Gilles Petersonや、Da LataのPatrick Forge、Jazznovaに、SchemaのNicola Conteまでが注目する話題の和製ジャズバンド"quasimode"がついにアルバムデヴュー!」ということだそうです。おじさんNicola Conteしか知りません♪ 知りませんがしかしそれが“最近の音”だということはわかりますとも。何か嫌みったらしいな。いや例えば

  • BPMが早くて跳ね系のリズム。四つ打ち系の曲が多い(クラブ系、ハウス系と親和性が高い)
  • パーカッションを導入したラテン色の強いアレンジ。ダンサンブル。
  • PE'Zなんかを見ていると近似性を感じる“バンド”指向(ジャズってユニット指向じゃないですかぁ?)
  • アルバムの作り方が、いわゆるジャズアルバムに見られるスタジオライブ寄りではない。アルバムを通して聴くと、1枚のアルバム自体にトータル性を持たせた作りをしているのがわかる。ここいらへんのセンスは、どっちかというとロックバンドのアルバムっぽい。

こういったところに“最近の音”と思わせるファクターがあるのではないかと愚考するのであります。とりあえずノリがいいので聴いてますが、個人的には6曲目ぐらいから息切れしてるかな、って感じがします。でもいいと思うよこれ。次はやっぱりPE'Zの新譜かなぁ。そう云えば渋さ知らズも気になるよな。がんばれ日本のジャズ(年齢問わず)。大西順子も頑張れ。見に行くからな。