日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

残念ですが

どうやら4月からは、図書館の仕事を離れることになるらしい。
 
といっても今年度ぼくが担当した図書館の仕事は移動図書館車従事だけで、図書館全体の仕事から見れば大したことはない。それでも三千冊弱も積み込める移動図書館車はぼくにとっては図書館そのもので、そう多くない利用者のために本を入れ替えコレクションの充実を気取っていた。リクエストされた図書は本棚に詰め、定期的に停まる保育所では読み聞かせも行い、子どもたちにはこれでもちょっとだけ、人気があったと思っている。
ぼくは結婚もしていないし隠し子もないし、兄弟姉妹もいないから、突き詰めれば子どもの事をどうこうは言えないのだけど、ページを捲るたびに目を輝かせてじっと聞いてくれる(うまく読んであげられたら)子どもたちとのふれあいは、何より楽しかった。
今日職場のロビーに来ていたお得意さん(小学六年生)の子が「中学生になっても面白い本紹介してね」と言ってくれたのは嬉しかったけれど、それよりもやはり淋しかった。7年近く図書館に勤めて、色々と辛い思いをしてきたけれど(その原因は、残念な事ながら、すべて自分に帰する)、それでも子どもと本とに接することが出来たのは幸せだったと、いま静かに思う。
それでもいつかはまた、子どもたちと本とに接する機会が巡ってこないとはまぁ、限らない。今の仕事もまたそのための糧になるのだろう。いまの自分の行いが、ただそれだけで終ると云う訳ではない。何らかの形で次のステップを用意しているものだ。
 
誇りも何もないけれど、やっぱりこの仕事は好きだった。というか、子どもたちとのふれあいは、かけがえのないものだった。
僕が読み聞かせをした保育所の子どもたちと、小学校で再開出来ないのが、今はとても残念でならない。
 
また、お会いしましょう。沢山本を読んでおくれ。