ポコちゃん18歳
帰宅すると自宅の前に軽自動車が停まっていて、車内には案の定ポコちゃんがいた。
車窓を開いて「サワラもち、持ってきましたよ」と袋を渡そうとする。
あがってかない?
hirofmixさんの部屋汚いから遠慮します。それにあたしが家に入ったら絶対押し倒そうとするじゃないですか。
そんなことしねーよよ、誰だと思ってんだ俺を。
hirofmixさんですよ。だからですよ。
だからじゃねーよ。
じゃあ本当に押し倒さないんですね。何考えてんですか。
え。
「じゃあ、これでこの前の件はチャラですから」そう言って窓を閉めると、もう軽自動車は逃げ出していた。
ちなみに、誰も彼女のことを「ポコちゃん」などと呼ばない。彼女にはもうちょっと可愛いアダ名がある。そしてぼくも彼女の前では「ポコちゃん」とは呼ばない。お腹が少しポコっと出てるから「ポコちゃん」とは、口が裂けても言えないではないか。可愛いとは思うのだけど、18の癖に聡い女である。