日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

どこが融合なんでしょう?

時系列に並べてみると、次のようになる。

*「ブロガーの力も借りる「毎日jp」 - ITmedia NEWS
毎日新聞の新ニュースサイト「毎日jp」はオープン性が売りだ。ブロガーの意見も聞いてサイトをデザイン。All Aboutなど他社サービスとも連携する。
毎日新聞社は、新ニュースサイト「毎日jp」を10月1日に公開する。オールアバウトなど他社と協業してコンテンツを充実させるほか、有名ブロガーの意見を聞くなどしてサイトを構築。「オープンかつ信頼できるサイトにしたい」としている。

*「スクープも紙より先にWeb掲載 「MSN産経」の本気度 - ITmedia NEWS
10月にオープンするニュースサイト「MSN産経」は、スクープ記事も新聞発行を待たずに掲載するなど、紙とネットの“壁”を破っていく。「もはや紙かネットかの択一ではない」「紙とネットの間にある高く厚い壁を破壊していかなければならない」(産経新聞社の住田良能社長)
産経新聞のWeb版「Sankei Web」をMSNに統合したニュースサイト「MSN産経ニュース」が10月1日にオープンする。これに先駆けて産経新聞は、国内新聞社で初めて、紙と Webの編集部隊を統合。「ウェブファースト」を掲げ、スクープ記事も新聞発行を待たずに掲載するなど“出し惜しみしない”紙面構成にする。

*「朝日・日経・読売が提携 「ネット活用で紙の新聞を維持」 - ITmedia NEWS
朝日・日経・読売の3社が提携し、来年1月に共同のニュースサイトをオープンする。「ネットを活用して紙の新聞を維持する」のが狙いといい、3社は新聞販売でも提携した。
朝日新聞社日本経済新聞社読売新聞グループ本社は10月1日、ネット上での共同事業や新聞販売などについて業務提携すると発表した。3社のニュースを横断的に読めるポータルサイトを、来年1月にオープンする計画だ。「ネットを活用して紙の新聞を断固、維持していきたい」(朝日新聞の秋山耿太郎社長)――3社の社長は同日、都内でそろって会見。共同でネット対応を進めながら、紙の新聞を守り、発展させていきたいと強調した。

*「メディア・パブ: NYTのアーカイブ開放,新聞社サイトが新局面に
NYT(New York Times)のサイト(NYTimes.com)が,有料サービスTimesSelectに終止符を打った。これは,これからのコンテンツビジネス,中でもニュースサイトの在り方に大きな影響を及ぼしそうだ。
TimesSelectの有料コンテンツとしては,過去記事を除けば,売り物にOp-Edなどのコラム記事くらいしかなかった。最新のニュースコンテンツは以前から無料で開放していた。だから,TimesSelectが終了してコラム記事が無料になったからと言って,一般のニュースユーザーにすれば,とりたてて大騒ぎするようなことではない。
だがサプライズもあった。TimesSelectの終了に合わせて,新聞紙を含めたNYTの過去記事の多くを無料閲覧できるようになったからだ。正確には,1987年以降の過去20年間の記事全てが無料となった。さらに,それ以前の昔の記事もかなりがタダで読めるのである。

*「http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/d6a1c480eee31812140c8db6baedc54d(全文引用)
きょう毎日jpとMSN産経がスタートした。どっちもレイアウトは変わったが、中身はあまり変わりばえしない。産経は「紙より先にスクープを載せる」と自慢しているが、そんなこと海外の新聞は、とっくにやってますよ。毎日jpは、「ブロガーと連携」とかいって、私にも何度もダイレクトEメールが来たが、記事にコメントもTBもつけられるわけじゃなし。どこが連携なの? それと両方とも(おそらく)RSSの設定が不完全で、iGoogleからもGoogle ReaderからもRSSフィードを追加できない。


何よりも、両方とも海外の新聞が当たり前にやっている、記事を全文掲載し、アーカイブを無期限に残すということが、なぜできないのか。いっちゃ悪いけど、毎日の記事のリンクが切れたからって、毎日のデータベースを有料で読もうという人はいませんよ。産経は「6ヶ月まで保存」とか中途半端な自慢をしてるけど、リンクの切れるサイトは、ブロガーの敵。ダイレクトメール出すより、基本的なことやってよ。


それに、グーグルニュースに毎日も産経も出てこないのは、どういうわけか。毎日は、前からMSNからしかリンクを張らせなかったが、同じことを産経がやりはじめた。おまけに毎日はMSNから離れても、このポリシーだけは変えないようだ。勝ち組(?)の朝日・日経・読売も(当ブログが新聞より先に報じたように)共同ポータルサイト「ANY」を作ってグーグルニュースへのリンクを止めるつもりのようだから、主要5紙がすべてグーグルニュースから読めなくなったら、世界にも類を見ない恥ずかしい状態だ。新聞社の「ネット時代への対応」とは、囲い込みとグーグル排除のことか。

俺は村上春樹を気取って新聞購読もしていないし*1テレビもほとんど見ない。それで決定的に問題になった事など一度もない。それこそちょっとしたニュースを確認したいならネットを漁れば事足りてしまう。
それなのに、しかも英語などろくに読めないのに俺はNewYorkTimesのネットユーザとして登録していて、毎週届けられる"UrbanEye Weekend"*2には目を通しているし、最近になってはじまった"My Times"*3も好きな記事を並べて楽しんでいる(読めないのに)。
これだけのことをやってはじめて「新聞とウェブの融合」と言っていいと思うのは、たぶん俺だけじゃあないはずなんだけど、ちょっと期待していた毎日jpMSN産経見た目も何も全然変わってない。さしあたりどちらのサイトからもwe.b2.0の匂いさえしない。いや匂わせればいいってもんじゃないんだろうけど、それにしてもあんまりだ。これじゃあわざわざサイトまで言って読む気にならない。ヤフーなりグーグル・ニュースなりをざらっと読めばそれで十分だ。ちょっと本当にNewYorkTimesのホームページと比べてみなさいよ。朝日毎日読売日経産経、どこが「新聞とウェブの融合」なんだか。
もちろん新聞として、紙ベースで読みたい記事・文章というのはあるだろう。しかしそういうのはみっちりした文章で、ひとつの記事からその背景や概略がつかめるようなものであってほしいと俺はずっと前から新聞に望んでいる。例えば文芸批評を読んでいるとよく登場するのがNewYorkTimesが日曜日に発行している"Sunday Book Review"で、ここで批評される新刊紹介などはそのまま本として売り出していいほどのクオリティを保っているとのことだ。
いま新聞を通じて本当にほしい情報というのは、あふれかえるほどの様々な情報を整理するための指針となるものであってほしい。そういう新聞を出してくれるなら、本当に買ってもいいよ。週一でもいいから。俺なんて地方欄とお悔み欄だけでいい、毎日読むのは。大体あれだけの紙が毎日届けられても全部なんて読めないし無駄に思えてならないんだよね、だんだんがさばってくるしさ。
その日の主要な記事全文をまとめてpdfにして読めるサービス始めるなら登録してもいいよ北海道新聞(笑)。

*1:仕事上北海道新聞は購読すべきと理解しているが。

*2:ニューヨークのアート系の情報をまとめたメールマガジン&サイト。ブロードウェイの新作写真やら動画などもあって、海外の雑誌を眺めるようでそれなりに楽しい。

*3:"iGoogle"のように、好きなトピック、記事などをブラウザー上に自由に配置出来て、自分好みの"NewYorkTimes"が作れるサービス