日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

marantz SA8400 Super Audio CD Player を買ってしまった

網走管内周辺のオーディオファイルが集う AV ショップ「Yamaden」で中古価格 56,700円のそいつを見た時「あああああっっっ!」とはからずも声を出してしまった。こここここいつは「marantz SA8400 Super Audio CD Player」じゃないかぁっ! 実は前からこいつがほしかったのだが、6月の時点では Yamaden には在庫がなく、といって新品(94,500円)を買う算段もつけられず、結局中古の DENON の DCD-1650AZ を39,800円で買ったのだ。これは出逢いだ出逢うべくして出逢ったのダなどとぼう然としていたところに昼飯を終えた店長が登場、その10分後には DENON を下取りすることが決まっていた(笑)。短い間だったけれど、ありがとう DENON DCD-1650AZ。
さっそく家に帰ってセッティングする。電源を入れたばかりの音を聴いた時は正直「早まったか…?」と思ったのだが、小一時間も音を鳴らしていると納得出来る音が出てきて一安心。最近心なしか物足りなさを感じていた高域の伸びが、DENON DCD-1650AZ と比べてかなり良いのが嬉しい。また marantz SA8400 の方が各楽器の音の抽出力、解析力が若干だが上回っているようにも思えるし、それぞれの音をちゃんと音楽として聴かせる能力は持っている。ただ伸びやかな高域と引き換えに、低域を、その太さを少し失った感はあるのだが、その問題はセッティング等で対処するつもりだ。
今もデイブ・ブルーベック・カルテットの名盤「Time Out」を聴きながらこの文章を書いているのだが、かなりいい音を出してきている(自画自賛)。これで新品価格10万円を切るというのは、かなりにコスト・パフォーマンスの高い製品だと思う。小生が最近お慕い申し上げてるオーディオ評論家にしてバー「tutti」(いい店ですホント)のマスター和田博巳さんがこの marantz SA8400 をいたく気に入っているらしく、今のところ最新刊のオーディオ専門誌「Stereo Sound」の特集記事「至福のオーディオシステム」でもお勧めしている(以下194ページより抜粋)。

まずはマリア・ヒタ、ビル・エヴァンスゲーリー・ピーコックと聴いてきて、何れも9万円の SACD プレーヤーとは思えぬ満足感が得られた。SA14 ver.2 では、ウーンもう少し、という気持ちだったのがこの SA8400 では「これいい! これホントに9万円? よし決定しよう」といった感じだった。ウェルバランスでしかも安っぽいという印象がない。バルトークはこの音楽のカラフルで楽しい感じがよく出ていた。このくらい安いとどこか耳に付くところ、あるいは足りないと感じるところが出てくるものだが、それがない。(中略)バッハは真剣で厳しいところがきちんと感じ取れる。ピアノの質感がどうのとか倍音の感じがどうしたとならずに素直に音楽に入っていけたのである。(中略)あれもいい、ここも凄いというのではないにせよ、欠点をあまり指摘できない感じなのだ。とにかく音楽が楽しめるのだ。これはどういうことなんだろう。(中略)あと SACD の音が良かった。これは櫻井さんも力説していた。ビル・エヴァンスは実に良かったのである。やや禁煙のジャズクラブ的傾向はないとは言えないものの、ステージは広く見通しが良く情報量にも不足はない。雰囲気や気配の描写という点では何ら上級機に劣るところがあるとは感じられなかった。

しかしまぁ運命というのはわからないものだ。まさかこいつを手に入れられるとは……来週「tutti」へ行った時の、良い土産話になりそうな気がする。和田さんいるかどうかわからんけど(怪我の方は良くなりましたか?)。