日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

ホワイトバンドだそうで

apple情報サイトの「林檎はいかがですか?」経由で知ったのだが、ネットで色々取りざたされているようですね。なんか「ほっとけない 世界の貧しさ」という言葉だけは、どこだかのサイトで目にした気がするのだけど。
ホワイトバンドとは何かというと「3秒に1人、子どもが貧困から死んでいます。食べ物がない、水が汚い、そんなことで。この状況を変えるには、お金ではなく、あなたの声が必要です。貧困をなくそう、という声を表すホワイトバンドを身につけてください」ということだそうです。公式サイトはこちらです。
で、ネット上で問題にされているのが、この定価300円のホワイトバンドの売り上げが、貧しい国などに募金されることは一切なく、このキャンペーンに参加している各NGO等の団体の運営費やらこのキャンペーンの維持費等々に使われるということである。売り上げの支出先は「大佐blog in ニュー速」の「ホワイトバンドの黒い影」をご覧下さい。
公式サイトに登場する、ホワイトバンドをつけた腕を見せつける村上龍やら藤原紀香やらを見ると、まぁ安くない金額がこのキャンペーンのために動いているのだろうことは容易に想像出来る。また、どこだかの弱小NGOなんかがやってるものでもないことも。
たぶん主催者たちは「買ってくれるだけでいい」と思っているだろう。購入額の使い道が募金には使われない事をしっかり公表しているぐらいなのだから、彼らにしてみれば「黒い影」も何もあったものじゃない。非常に悪い言い方をすれば「確信犯」である。募金と思って購入した人にしてみれば(公式サイトをただぱっと見ればそう思える内容になっている)「騙された!」と思っても仕方あるまい。


一言で言えば、これは非常に洗練された寄付活動である。
このスマートさは、間違いなく、高度資本主義を経たからこそ生まれたものだ。そして高度資本主義は、間違いなく、南北問題を生み出した、貧困な国家からの搾取があってこそ生み出されたものである。そのバランスの悪さが、色々とネットを騒がせている理由に違いない。
ホワイトバンドを買った方は、彼らのこれからの活動をちゃんと見ていく権利がある、何たってあなたたちは各団体のパトロンみたいなものなのだから。募金という限定された行為ではなく、団体の活動に対して寄付した訳だから。


色々考えてみたけれど、やっぱりおれはこのホワイトバンドを買わないだろう。つけるのも恥ずかしいが、つけてたとしても、いつか来るだろう外す時がやっぱり後ろめたい。進んでそんな気分になるこたぁない。自己満足だけならフェア・トレードでコーヒー豆でも買うよ(笑)。
今度街へ出たら、歩く人たちの腕まわりをそっと見てみよう。スタイリッシュで誇らしい、若い修行僧たちの腕まわりを。