日曜日の食卓で

とりとめなのない話が書かれていると思います

一年がすぎて

明日は勤務十五時間ともいえる業務につく故、早く寝なくてはならない。日付の変わる内に寝たいのだが、今日は「レコード輸入権」が文部科学委員会で可決されて一年が経った日である。やはり何か書いておきたいと思う。
税関の「知的財産権の輸入差止申立情報」に登録されたタイトル数を見てみると11しかない。あれほど騒がれたのに、今年2月に最初の登録があってからたった10しか増えていない。そもそも還流盤は2002年のデータによると、輸入盤輸入総数と国内盤(海外のレーベル含む)総生産数の合計(4億枚程度)の0.17%(約381万枚)にすぎない。こんな1%に満たない枚数のために輸入盤の存亡が1年前に問われたのだ。こんな数値、もっと国内盤の売上が多ければ見過ごされた数である。
レコード輸入権」が創設されて、では本当に売上が伸びたのか。いずれ数値となってその結果が出るのだろうが、感覚的に云えば、伸びているようには思えない。結局何も変わっていないように見える。売上枚数が増えなかった場合、逆に減った場合、この法案は廃止されるのだろうか。黙っていたら、そうはしないのだろう。
結局レコード会社とJASRACは、問題を先送りしただけに過ぎない。この法案を制定する事で、国内盤売上低迷の理由を正視しその問題に直面するのを先送りしただけなのだ。
そして今はそんな一年前の騒動など置き去りにして、ネット配信への対応に忙しいようだ。
そんなことしたって、爆発的に売上が伸びる事はないと思うよ。彼らも薄々気づいているだろうけどね。
確かにiTMSは素晴らしいけれど、CD等の売上に比べればまだそのネット配信による売上数は微々たるものだし、ネット配信だから売れると云う訳ではない。iTMSはそれ自身が素晴らしいから結果を出しているのであって、ネット配信になれば何もかも劇的に売上アップになるはずがない。


逃げ場を失ったレコード会社やJASRACがどんな行動に及ぶのか、じんわりと見ていきますよ、これからも。