こんばんは、と声をかけられて降り返るともう十二月だ。硝子戸の向こうには夜が、白いシーツを敷いて僕を待っている。 誰も、何も与えられない冬の夜。膝をかかえるのが精一杯の十二月。まだ何も始まっていないのに。
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