「レコードはまっすぐに」読了
- 作者: ジョンカルショー,山崎浩太郎
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 単行本
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カラヤン、ショルティ、サザーランドなどなどクラシック界の大御所がぽんぽん出てきて読むのが一苦労ではあった。個人的には当時のクラシックレコード界でその音質の良さを誇ったレコーディング技術についてもっと読みたかったのだが、それ以上にページが費やされるのはデッカ社内の軋轢、音楽を消しゴム同様の消費財としてしか見られない職員達、おおよそ人間の持つグロテスクさのショーケースでもある指揮者、演奏者、作曲家、歌手、そしてオーケストラ。美しい音楽と作り手の醜さは両立して余りある事実がどのページからも溢れている。
とりあえず最近は本もろくに読めない、読んでも身に付かないまま読了というパターンが多いのだけど、これもちょっとそうだったりする。
演奏の忠実な再現ではなく「音楽の本質をレコードに刻む」と云うカルショーの姿勢、特にLP登場によりその可能性を極限まで追い求め、録音した演奏を素材として加工を施したというのは、ちょっと面白かった。いやー、この次はこれだな。
- 作者: ジェフ・エメリック,ハワード・マッセイ,奥田祐士
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2006/12/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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